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2020年東京オリンピック野球の予選システムと独断と偏見による本選出場国予想 2020TOKYO OLYMPIC BASEBALL

いよいよ2020年東京オリンピックがせまってきました。昨日最新の世界ランキングも更新され、日本が1位に返り咲くなどして、オリンピック本選出場のために重要なトーナメント、プレミア12に参加する12か国が決定しました。参加国は、順位順に日本、アメリカ、韓国、台湾、キューバ、メキシコ、オーストラリア、オランダ、ベネズエラ、カナダ、プエルト・リコ、ドミニカ共和国です。

 

今回のオリンピックでは2008年北京オリンピック以来12年ぶりに野球が正式競技として採用されるとあって、日本やアメリカなど野球大国はもちろん、ヨーロッパなど野球後進国の野球関係者からはより大きな注目を集めています。彼らにとっては、自国の野球を発展させるにあたりそれがオリンピック競技であるかどうかというのは、競技人口の増加や助成金の獲得のために死活問題だからです。

 

あまり報道されていないかもしれませんが、今回の東京オリンピックにおける野球競技の置かれた立場は「開催都市提案の追加種目」。すでに2024年の開催都市であるパリのオリンピック組織委員会は野球競技の開催に難色を示していますが、今回次回という目先の問題だけでなく、今後数十年というスパンで野球という競技が愛されていくために、国際的な認知度・注目度、競技時間、スタジアムなどの環境的コストの問題などを解決できるよう努力していかなければなりません。

 

 

 

さて、その東京オリンピックですが、世界で唯一すでに本選出場を決めている国があります。それは開催国の日本。今回のオリンピックは、本選出場枠が世界で「6」と大変に厳しいものですからありがたい措置ですね。日本以外の国は、残りたった5つしかない出場枠をこれからオリンピックまでのあいだに争わなければなりません。

 

そこで、今日のブログでは海外各地でプレーしてその国の野球を見て、肌で感じてきた経験から、独断と偏見でオリンピック野球競技の本選出場国を予想していきたいと思います。

 

 

 

1. 開催国枠:日本 Japan

 

世界ランク1位。第1回、第2回WBCの優勝国で、現在までにWBC連覇を果たした唯一の国です。国内トップリーグのNPB(Nippon Professional Baseball)は世界で2番目にハイレベルなリーグと称され、さらに四国アイランドリーグ、BCリーグ、関西独立リーグと3つの独立リーグを抱える野球大国です。

 

MLBプレイヤーの数こそ世界的には少ない方ですが、イチローや大谷翔平などセンセーショナルな活躍を見せるプレイヤーがいることからも、国内リーグが充分な規模を備えていることがその主な理由と言って問題ないでしょう。すでに出場は決めていますから、本選での活躍に期待したいと思います。

 

 

 

2. プレミア12 アジア・オセアニア1位:オーストラリア Australia

 

世界ランク7位。国内トップリーグのABL(Australian Baseball League)は、ウィンターリーグであるという利点を活かして多くのNPBやマイナーリーグの選手たちを招聘します。過去には今年ナショナルリーグ新人王を獲得したロナルド・アクーニャやヤンキースのショートストップ、ディディ・グレゴリウス、日本からは今オフにメジャー移籍の意向を発表している菊池雄星投手、さらに今年は横浜DeNAベイスターズから今永昇太投手が参加するなど本格的なメンツが揃っています(本田圭佑やアクーニャも?!オーストラリアのプロ野球ABLでプレーした12人のNPB, MLB選手たち)。

 

今年は韓国とニュージーランドのチームが新規参入してチーム数も6チームから8チームに増加しており、今後の展開にも期待したいところ。このハイレベルなリーグでプレーできることはオーストラリア人選手の成長にも大きく貢献しているはずで、頻繁に選手の行き来がある各州ごとにおそらく7つあるステイトリーグのレベルを底上げすることにも繋がっています。

 

 

 

3. プレミア12 アメリカ大陸1位:メキシコ Mexico

 

世界ランク6位。夏の国内トップリーグであるLMB(Liga Mexicana de Béisbol)はMLBから独立したメキシコのプロ野球リーグでありながら、MLB組織からAAAクラスが与えられています。それに加えて中南米の温暖な気候からウィンターリーグも盛ん。LMP(Liga Mexicana del Pacífico)は夏のLMBよりチーム数が少ないことや、夏にマイナーリーグや北半球のトップリーグでプレーした選手が集まることから、LMBよりもハイレベルだと言われています。さらにこのハイレベルなLMPが及ぼす影響はそれだけでなく、ここからあぶれた選手たちの受け入れ先として各都市の独立リーグが大きく発展しています。その独立リーグの数は正確には把握し切れないほどで、夏のものも合わせると20前後はあるのではないかと思います。

 

ちょうど1か月ほど前に行われたU23ワールドカップでも決勝でそれまで全勝の日本を破って見事優勝を果たすなど、ナショナルチームの仕上がりも好調。予選突破の条件として、国内に優秀なリーグを抱えておりMLB機構の意向にかかわらず自由に招集できる選手が多いことが挙げられますので、LMBやLMPに優秀な選手を抱えるメキシコは充分に本選出場の可能性があるのではないかと思います。

 

 

 

4. ヨーロッパ・アフリカ予選:ベルギー Belgium

 

世界ランク30位。国内トップリーグのBBGは2年前にシステムを変えて、8チームから上位6チームに絞って年間40試合を戦うリーグ戦になりました。ヨーロッパ内のランキングに限定しても10位と、ヨーロッパの強豪国オランダ、イタリア、チェコなどに遅れをとっていますが、ここ数年ヨーロッパ内のトーナメントでは快進撃を続けています。

 

まず2017年開催のU23ヨーロッパチャンピオンシップで、ベルギーナショナルチームは世界ランクで格上のドイツ、スペインなどを下し、オランダ、チェコに次ぐ3位を獲得しました(http://www.baseballstats.eu/2017/brno/standing.php)。同じく2017年開催のヨーロッパクラブトーナメントのCプールに当たるフェデレーションズカップで、ベルギー代表のボルゲルホウト・スクィレルズ Borgerhout Squirrelsが優勝して翌年のBプールに当たるC.E.B.カップ出場を決めると(http://www.baseballstats.eu/2017/valencia/standing.php)、2018年開催のそのC.E.B.カップで再びボルゲルホウトがドイツの強豪ボン・キャピタルズ Bonn Capitalsを破り優勝(http://www.baseballstats.eu/2018/ostrava/standing.php)。2019年はAプールに当たるチャンピオンズカップに出場することを決めました。

 

さらに2018年9月、ヨーロッパ上位6か国のフル代表が出場したトーナメントスーパー6では、天候にも助けられてオランダ、イタリア、スペインに次ぐ4位を獲得するなど(http://www.baseballstats.eu/2018/hoofddorp/standing.php)、目立った活躍が続いています。

 

スーパー6ではオランダ、イタリア、スペインなどヨーロッパ上位国との試合で圧倒的な力の差を見せつけられたのも事実ですが、ここ数年の成長の著しさから1年後、2年後にはどうなっているかわからないという期待を込めて、予想国の中でも大穴となるベルギーを選出しました。

 

 

 

5. アメリカ大陸予選:アメリカ USA

 

世界ランク2位。前回のWBC優勝国です。MLBは国内リーグと呼ぶのも正しくない世界最大規模、最高レベルのリーグ。MLB傘下にも膨大な数のマイナーリーグクラブが存在し、さらに毎年誕生しては潰れていく6~10程度の独立リーグも抱えます。メジャーリーガーを招集できるかどうかに関わらず、本選出場は盤石でしょう。

 

ただしメジャーリーガーが招集できたとして、MLBクラブ側から選手起用が厳しく制限されるのもこのチームの特徴のひとつ。それだけにこのチームのマネジメントは他のどこよりも難しいものですが、前回WBCでは72歳のジム・リーランド監督が見事それをやってのけました。本選ではたとえ少しであってもメジャーリーガーのプレーが見たいと願うと同時に、今回代表チームの監督にも注目したいところです。

 

 

 

6. 世界最終予選:プエルト・リコ Puerto Rico

 

世界ランク11位。前々回WBCでは準決勝で日本に勝利し、決勝ラウンドで日本に黒星をつけた最初のチームになりました。トップリーグのLBPRC(Liga de Béisbol Profesional Roberto Clemente)はウィンターリーグで、過去に松坂大輔投手や今年ブレイクした岡本和真選手も参加したことがあります。

 

LBPRCの他にもインターナショナルクラスのマイナーリーグクラブが本拠地を置いていたり、2018年はアメリカ独立リーグのエンパイアリーグも6チームのうち2チームをプエルト・リコを本拠地としてシーズンをプレーするなど小国ながら野球熱は高い国(地域)です。

 

メジャー現役最高キャッチャーと言われるこの土地出身のヤディアー・モリーナは、フル代表チームの正捕手としてプレーしながらU23代表チームの監督も務めるなど彼を象徴として国際大会への意識も高く、国民の野球人気によるバックアップもあって土壇場で本選出場権を手に入れる可能性は高いと考えています。

 

 

 

まとめ

 

ここまで、ぼくの独断と偏見による2020年東京オリンピック野球競技の本選出場国を予想してきました。ここまで読んできてくれた方にちょっとネタばらしすると、この予想国はぼくがこれまでプレーを経験した国への応援メッセージにもなっています。そのためちょっと強引な国や、本選出場が有力視されていながらここに選ばれていない国もたくさんあります。

 

ですが、そんな予想もあって良いのではないでしょうか。ぼくがシーズンを過ごした国は自分の国とは言えないまでも、そこにたくさんの友達がいて、ホームステイを受け入れてくれた家族のようなひとたちがいて、その国独特の苦労や、野球に関わるひとたちの努力を知っています。もしかしたら2020年大会にすべての予想国が出場するのは難しいかも知れませんが、何年後かにそれが実現して、あのときは夢物語みたいだったけどここまでやってきたんだと思えるひとたちがいたらいいなと思います。

 

そのためにもこのブログの冒頭でお話ししたように、今後も野球という競技が世界で愛され続けるように、我々野球に関わる人間が努力していかなければなりませんね。

 

 

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