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実体験から考えるU18アジア杯吉田輝星投手の侍ポーズとアンリトゥンルールとは何か Unwritten Rule

このところ吉田輝星投手に関連するブログばかりになってしまっていますが、もう1つだけ文章としてまとめておきたいテーマがありますのでお許しください。アンリトゥンルールについてです。

 

 

 

アンリトゥンルールとは何か?

 

これは、野球規則・ルールブックに記載がないにも関わらず、暗黙の了解として守らなくてはならないとされているマナー、決まりごとのことです。

 

しかしそれは暗黙であることから国ごと、地域ごとに様々な形で存在しており、また時代によっても移り変わるフォローの難しい存在でもあります。

 

 

 

今回、日本でこのアンリトゥンルールが話題になったきっかけは、前述の金足農業の吉田輝星投手がU18アジア杯に高校日本代表として選出されたことでした。

 

吉田輝星投手は、甲子園で「侍ポーズ」と呼ばれるポーズをルーティーンとしてセンターの大友朝陽選手とともに行っていましたが、高野連がこれを試合の長時間化を防ぐ目的で禁止しました。

 

甲子園大会が閉幕し、吉田輝星投手が高校日本代表に舞台を移すと、同じくスター選手として活躍が期待される大阪桐蔭の藤原恭大選手とともに侍ポーズを行うという報道がなされ、高校野球ファンを中心に多くの期待の声が寄せられていました。

 

 

 

それに再び待ったを掛けたのが、同じく高野連です。今度は国際大会に於けるアンリトゥンルールに抵触し、報復のデッドボールを受ける可能性があるというのがその理由でした。

 

このアンリトゥンルール、日本の野球ファンの皆さんにはなかなか馴染みのない言葉だと思いますので、海外で実際にプレーした経験からこの問題についてお話ししてみようと思います。

 

 

 

ぼくはこれまで、アメリカ、プエルト・リコ、オーストラリア、ヨーロッパのドイツ、ベルギー、スイスでプレーした経験がありますが、実際にシーズン中にアンリトゥンルールのことで何か言われたり話題にされたのは1度だけでした。

 

それは、ベルギーでのシーズンのことです。試合は5点差で勝っている中盤、自チームは現在2位、相手チームは最下位でした。ランナーがいたかどうかは正確には覚えていませんが、1塁もしくは1,2塁だったのではないかと思います。

 

打順が下位だったぼくは迷わずセーフティバント。相手のエラーを誘いチャンスを拡大することに成功しました。

 

しかし、後のバッターのヒットやエラーによって生還したぼくに、チームメイトが言ったのは「この点差でバントするなよ。アンリスペクトフルだ」という言葉でした。対戦相手への尊敬に欠ける、といった程度の意味でしょうか。

 

5点差がアンリトゥンルールの適用範囲となる「大差で勝っている」状態に当たるかどうかは議論が分かれるところだと思いますが、相手が弱小チームだということも鑑みてその範囲に含めたのかもしれません。

 

この程度で報復の死球のようなものを受けることはもちろんありませんでしたが、アンリトゥンルールについてはっきりと指摘を受けたのは初めての経験だったので、とてもよく覚えている出来事です。

 

 

 

反対にアメリカでのシーズンではぼくのほうが、これいいの?と思ってしまう、アンリトゥンルールに抵触するのではないかというプレーが何度かありました。

 

1つめは、初回の送りバントです。アンリトゥンルールによれば、初回は送りバント厳禁のはず。ところが、初回0アウトランナー1塁で堂々と送りバント。そのバッターは第2打席にも、同じ状況で全く同じ送りバントを繰り返しました。

 

しかし報復の死球はおろか、そのことについて何か言い出すような選手はこちらのベンチにも誰1人としていませんでした。

 

 

 

2つめは、大差で勝っている状態での盗塁です。先に挙げたセーフティバントと同様、アンリトゥンルールによれば大差で勝っている状況では盗塁もできないと聞いていました。しかしある試合の前、全選手の前に立ったリーグプレジデントは言ったのです。

 

“そんなこと気にしている場合か?盗塁ができるんだったらしろ。バントがしたいんだったらすればいい。自分ができる全てを見せてアピールしろ。それができた選手にしか、より上のリーグでプレーするチャンスは訪れないぞ!”

 

返す言葉もないほどその通りです。この考え方はメジャーリーグではない独立リーグならではのものかも知れませんが、そのミーティング以降我がチームの俊足センターが覚醒し、セーフティバントで大きく出塁率を上げたことを覚えています。

 

 

 

海外リーグでの実際の体験から、話題となっているアンリトゥンルールについてお話ししました。

 

アンリトゥンルールは国や地域、時代によっても様々に解釈され、移り変わっていくものだと思います。そのような不確かな存在に対して、何か問題が起こる前に自粛させてしまうというのは少々危険な考え方ではないでしょうか。

 

出る杭は打たれることもあるかもしれませんが、引っ込むのは打たれてからでも遅くはありません。また、打たれたことでさらに出て来る杭もあるかもしれないと思ってもいるからです。

 

 

 

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