Born on a Baseball Planet
野球専門店シークレットベースとアトムズグラブと池永大輔さんのこと SECRETBASE, ATOMS and Daisuke Ikenaga

ウィンターリーグのメキシコから帰国して数週間、もう長いこと海外リーグでプレーする野球選手の大先輩としてお付き合いいただいている池永大輔さんに誘われて、現在池永さんが勤めているグラブメーカー「アトムズ」が東京での共同事務所を構える蒲田「シークレットベース」にお邪魔して来ました。

 

 

ぼくが池永さんにはじめて会ったのは2015年のこと。当時ドイツ北リーグのケルン・カージナルスでプレーしていたぼくが、南リーグのテュービンゲン・ホークスでプレーする池永さんを訪ねて会いに行ったのです。

 

池永さんはアメリカやオーストラリア、ドイツ、フランス、スペイン、日本の独立リーグでもプレー経験があり、さらにフランスではナショナルチームのアシスタントコーチを務めたほどのキャリアの持ち主。この年は前年のスペインでのシーズンから本格的に取り組み始めたピッチャーとしての2年目のシーズンで、速球とツーシームを低めに集めるピッチングが印象的でした。

 

 

 

ドイツでのシーズンを終えた池永さんは、現役続行を疑わなかった周囲の予想を裏切って突如としてグラブメーカー「アトムズ」に当時唯一となる営業として入社。アトムズに入社後もシーズン中とシーズンオフとに関わらずいつも気にかけてくれた池永さんがアトムズ東京事務所を構えたとなれば、会いに行かない選択肢はないのでした。

 

アトムズ東京事務所は、群馬県高崎市にひとつめの店舗を構える「カミスポーツ・プラス」がふたつめの店舗として東京、蒲田でオープンした野球専門店「シークレットベース」とのシェアオフィスというかたちで運営されています。京急六郷土手駅を降りて徒歩約5分。およそ従来のスポーツ用品店とは一線を画すスタイリッシュな店舗ロゴ・フラッグに迎えられて、店舗入り口へと続く階段を降りて行きます。

 

入り口は金属の一見厳重な扉ですが、ついノックなんかしてから扉を開くと、拍子抜けするほどフレンドリーでフランクに接してくれるシークレットベース店長の大場さんに迎えられて、そして奥のテーブルには池永さんがいて「久しぶり、よく来たねおまんじゅう」なんて言われながら、この秘密基地に足を踏み入れたのでした。

 

 

 

はじめはシークレットベース大場さんの質問に答えるようなかたちで、ぼくがヨーロッパやオーストラリア、アメリカ、そしてつい先日帰国してきたばかりのメキシコでプレーしてきたことについて話していましたが、大場さんも池永さんの経歴についてはよく知らない部分があったようで、そのレジェンドとも言うべきキャリアをぼくの口から説明すると「そんなにすごいひとだったのか……」と驚いた様子でした。

 

ぼくと池永さんのあいだで海外と日本の野球文化の違い、それぞれの国と日本との関わり、今後それらがどうなって行くのか、どうなって行くべきなのかといった議論に話題が発展すると、大場さんも「面白い」と大興奮。その内容を、毎日更新しているというお店のブログにさっそく投稿してくれました(コミュニケーション | おーばブログ 野球のお仕事)。

 

 

そうこうしている内にお店が閉店の時間になっても「まだまだ話し足りない」と近くのコンビニまで買い出しに出かけ、ちょうど閉店まで残っていたその日たまたま来ていたお客さんも交えて、お酒を加えた第2部がはじまりました。

 

第2部では池永さんがいつも営業に行った先で行なっているというグラブに使う「皮と革」の話をしてくれたり、大場さんがどういった経緯でこの「シークレットベース」を池永さんとシェアすることになったのか、それは「カミスポーツ・プラス」大場さんにとって「グラブ」や「メーカー」に対するどんな挑戦だったのかという話を聴かせてもらったりしました。

 

池永さんや大場さんからたくさんの刺激的な話を聞いて、そしてぼくの話もたくさん興味をもって聴いてもらっているうちに夜もとっぷりと更けていきました。池永さんとお客さんは家路へ。ぼくは「シークレットベース」運営の日は事務所に泊まり込むことも多いという大場さんのオファーに甘えさせてもらって、ここで少しだけ仮眠をとって始発の電車に乗りました。

 

 

 

野球には選手がいて、コーチがいて、監督がいて、データ分析チームがあって、オーナーやGMがいて、運営や応援の地域の人たちがいて、グランドを綺麗に保ってくれるひとがいて、それもアメリカや、プエルトリコや、メキシコや、オーストラリアや、ヨーロッパに全部そんなひとたちがいて、そしてグラブやバットを作る職人、それを売る営業や販売店のひとたちがいて、その原料の革になる牛や鹿やメイプルやホワイトアッシュやアオダモの木があります。

 

もう20年もプレーしている野球にもまだまだ知らないことがあって、知らなかった人たちや、動物や植物がいて、知らなかった場所があって、そしてその隅々に解決すべき問題点やそれに対する挑戦がある。

 

野球というスポーツに関わる上でとても有意義な、野球というスポーツの見え方がちょっと変わってしまうような、そんな刺激に満ちた出会いの夜でした。

 

 

使用機材:フジフィルム クラッセ, コダック ポートラ400

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