Born on a Baseball Planet
世界5ヶ国で撮影中の写真家が教えるぼくがフィルムを使う3つの理由

前回までお話ししてきました「世界5ヶ国で撮影中の写真家が教える今日から写真が上手くなる3つの方法 初級編」「上級編」に続くかたちで、番外編としてぼくがフィルムカメラを使う理由についてお話ししたいと思います。これを読んでひとりでも多くの方がフィルムに興味を持ってくれて、フィルムカメラを手にとってくれたら嬉しく思います。

 

 

1. フィルム独特の色

 

フィルム写真の色は独特で、デジタルではなかなか再現できないものです。また仮にできたとして、それは再現でしかありません。

 

フィルムにはフィルムの種類ごとに特色があり、豊富なバリエーションの中から自分に合ったフィルムを選ぶことができます。気に入ったフィルムを探す過程で様々なフィルムを試すのも楽しいですし、気に入ったフィルムが決まったあとや、また作品のテーマや雰囲気に応じていつもと違ったフィルムを試すのも楽しいことです。

 

どこかノスタルジックで、落ち着いており、また鮮やかで透き通ったフィルムの色はそれだけであなたの作品を際立たせてくれるでしょう。

 

2. 1枚の写真への集中力

 

以前一度計算したところ、フィルム代、現像代などに掛かる費用を写真の枚数で割ると、1枚の写真につき50円の費用が掛かっていることがわかりました。それ以降フィルムも値上がりしていますので、現在ではそれ以上だと思います。

 

また、フィルムは物質です。デジタル写真のように簡単な操作で全く同じコピー増やしたり、デリートすることはできません。失敗した写真も気に入らない写真も、フィルムを焼却しない限り(写真家の中平卓馬が記憶喪失になった時に行っていました)全てこの世に残ります。

 

ですから、1枚の写真を撮るということの重みはどうしたって強くなります。1枚にいくらというお金を掛けて、この世に残る1枚の写真を残すためにシャッターを押す。それに自覚的になったとき、フィルムカメラのシャッターを押すときの集中力は高まり、感性は研ぎ澄まされるのです。緊張感があって、とても心地の良い瞬間です。

 

 

3. 本物の光が焼き付いているということ

 

最後に伝えたいのは、そこに本物の光が焼き付いているという事実です。フィルムカメラのシャッターを押したとき、何が起こるかご存知でしょうか。

 

まずレフ機であればミラーが跳ね上がります。そしてシャッター幕が絞りの分だけ開き、シャッター速度に設定された分の時間をおいて閉じます。その間、たった今あなたの目の前にある光景(文字通り)が反射した光がレンズを通してカメラのなかに取り込まれ、フィルムの薬剤を塗った面に触れその表面を化学反応により変質させます。つまり、あなたの目に写ったのと同じ光がフィルム面に実際に焼き付いているのです。

 

これを聞いて何も感じないひともいるかも知れません。でもぼくのような写真家は、実際に大切なひとの肌や、木々の青さや、涙した光景が反射した光、夕焼けや朝日や、雨の日のわずかな光が焼き付いているフィルムというのを愛しているわけです。またそれらが定着したフィルムにもう一度光を通して蘇らせるプリントという行為と、そうしてできたフィルムの写真というものを。共感できるでしょうか?

 

まとめ

 

ここまでフィルム写真というものの良さ、ぼくがそれらを愛して使い続ける理由についてお話ししましたが、はっきりと申し上げてフィルムは今ピンチです。危機的状況にいます。

 

毎年何種類かのフィルムの生産終了のアナウンスがあり、残ったフィルムたちもどんどん値上がりしていきます。たくさん売れないから、1本当たりの利益率を上げるしかないのです。フィルムカメラも現行品が少なくなり、だんだんと中古市場から探すしかなくなってきています。このままでは最後の1本のフィルムが生産終了する日も来てしまうかも知れません。そうなれば、もう2度とフィルムで写真を撮るという選択をすることはできなくなります。

 

そうなる前に、ぼくらフィルムを愛するユーザーたちはフィルムの良さというもので伝えていかなければなりません。ぼくらが1本でも多く購入して撮影するのはもちろんのこと、1人でも多くの撮影者にフィルムを実際に手に取ってもらって使ってもらわなければなりません。今あなたの手に取った1本のフィルムが、フィルム全体の未来を救うかも知れないのです。

 

しかしそう重荷に考える必要はありません。写ルンですも、立派なフィルムカメラです(正式にはレンズ付きフィルムと言います)。またフィルムは実際にはとてもローコストで始めることができます。次回の写真についての回では、そのフィルムをローコストで始める方法について書きたいと思います。

 

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Equipments: FUJIFILM KLASSE, KODAK PORTRA 400

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